グリシャム原作なのにまったく話題に上ることなく消えていった作品。
確かにそれほど感動もないし、かといってグリシャムお得意の法廷の駆け引きもない。
題材が死刑囚の無実を晴らすということで、弁護士が過去を紐解いていくという構成なのが盛り上がらない理由か。
いかにも青二才なクリス・オドネルが主役なので地味と捉えたのか、ジーン・ハックマンやフェイ・ダナウェイを投入するもあまり効果は見られない。
そして終盤まで行くと、この映画は『デッドマン・ウォーキング』にとても似ているということだ。
死生観や宗教上の問題。後悔する件など似過ぎているほど。
グリシャム作品では「ザ・ファーム」や「依頼人」が巧い脚色がなされていたのかの証明でもある。