ドキュメンタリと言うよりは寧ろ、説明付きの展覧会の収録版（そんなモノが一般的に在るのかは知らないですケド）みたいな質感ではありますかね。2023年にオランダ・アムステルダム国立美術館で開催されたフェルメール展（現存三十数作品しかないうち、28作品が一堂に会した…というゴージャスさ）の展示作品からピックアップした名画の映像＋解説、という非常にシンプルな構成で、解説の内容もマニアックになりすぎない・ごくライトなレベルで初心者にも分かり易かったですね。
とは言え改めて観ると、やっぱフェルメールって桁違いに巧いですよね……流石に映画だから超・どアップで映りまくるんでよ～く見えるんですケド、見れば見る程その光と陰・明暗の表現とか、構図の素晴らしさとか、唯々凄いな…と改めて思わされてしまいました。初期は風景画・宗教画とかも描いてて、その後は風俗画（一般市民のありふれた生活風景を室内で描く）が多くって、中でピックアップされるのはたぶん10作品くらいだったかと思いますが、その辺の流れ＝フェルメール自身のどーいう観点から描かれた作品なのか、みたいなトコロも好く分かるつくりだったと思います。個人的には（鑑賞料金がちょっとダケ割増なのですが）十分に元は取れたと思いました。
