一人旅

俺らのマブダチ リッキー・スタニッキーの一人旅のレビュー・感想・評価

5.0
ピーター・ファレリー監督作。

ファレリー兄弟の片割れ、兄のピーター・ファレリーが脚本と演出を手掛けたAmazonオリジナル映画の良作で、架空の親友が繰り広げる一連の騒動を描いたコメディ作品です。

ディーン、ウェス、JTの3人組は20年前の少年時代からの親友同士で、何か悪さやイタズラをした時は架空の親友“リッキー・スタニッキー”にいつも罪を着せて難を逃れてきたが、ある日家族の強い要望でリッキーを自宅に連れてこなければならなくなった3人は、起死回生の一手として、有名人のモノマネで日銭を稼いでいる売れない三流役者:ロック・ハード・ロッドにリッキーのふりをしてもらうことに…という“なりすましコメディ”で、実在しない存在であるリッキーになりすました役者が中心となって巻き起こる騒動を描きます。

ロッドに金を払って一時的にリッキーになりすましてもらうはずが、あろうことかディーンが働く金融会社の社長が歯に衣着せぬ性格のリッキーを気に入り重役として雇ったことで、架空の存在から一転、現実の人物として立身出世を遂げたリッキーの暴走を喰い止めるべくあの手この手で奮闘する3人組の姿をコミカル一辺倒に描いています。

架空の人物が現実社会で繰り広げる騒動と男同士の友情を描いた“嘘から出たまこと”コメディで、ザック・エフロン、ジャーメイン・ファウラー、アンドリュー・サンティーノが自ら創作した架空の親友に翻弄される3人組を好演していますが、それ以上に、親友リッキー(=三流役者ロッド)に扮したジョン・シナの芸達者なコメディ演技が最高に愉しい痛快エンタメです。
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