自分の推しのスターが性加害犯罪者だった事に直面したファンたちを追った韓国のドキュメンタリー。それぞれの濃さで怒りと失望を滲ませつつ、「推し活で育まれた自己肯定感」と必死に向き合っただろう彼女たちの言葉がある瞬間に刺さり途中からどうにも泣けてしまった。結局のところ私は、作られたイメージだとか或いは私自身が作ったイメージ(こういう人だと思いたいというような)を愛しているに過ぎないのかも、ということと、でも、それが紛れもなく私自身の人生だとか思い出だとか過去と実際に分かち難く結びついてしまっているが故に、もし推しが私の思っていた通りの人ではなかったと突きつけられたとき、無邪気に信じていた過去の私が途方もなく間抜けに思えるしそれらの過去や思い出つまり私の人生の一部まで全部虚無になってしまう、それが辛いんよなあというのを突きつけられる映画でした。
