Yu

祝日のYuのレビュー・感想・評価

祝日(2023年製作の映画)
3.5
素敵な縁あって本作を知り
初日舞台挨拶付き上映での鑑賞。

主人公の希穂やカフェの店員、
マジシャンの男にアフロの料理人、
皆が"とある"共通の傷を抱えているが
全員がとにかく「優しい」。

中学生にとっての祝日は
決まった何気ない日々から離れ
見たくなかった現実と向き合う事で
"自分"を知る機会となり得る。

…なんて事があるのだとすれば
「優しさ」を犠牲から得る必要は無く
今を淡々と生きる、それで良い。

舞台挨拶で中川聖菜さんが
「お気に入りの風景はありますか?」
との質問に「海です」と答えていたが
それは私が想像した真っ青の海ではなく
夜更けから夜明け前の薄暗い海と空。

都会人が普段目にしない
素敵な景色の一部を見せてくれる…
そんな監督だと確信した瞬間だった。
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