どーもキューブ

警部のどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

警部(1978年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ロートネル監督のベルモンド警部



1980年作品
脚本ジャンエルマン、ミッシェルオーディアル。
監督ジョージロートネル。



2022年見たかった作品をレンタルするシリーズ。トムホランドのスパイダーマン見るついでに本作もみてみた。

ジャンポールベルモンド傑作選の1本。
シネウインドにて公開していたが、全く行けず。

私のはじめては、パックインビデオでみた「勝手にしやがれ」だった。
最初のゴダール「勝手にしやがれ」は、大好きになりダビングして見た何度も。サントラ盤も買いさすらいの勝手にしやがれベルモンドを見つめ続けた。

のち全く訳わからかい、だかしかし、鮮烈な色使いと明るい日差しと小説部分的朗読劇のような「気狂いピエロ」は、すぐ見て忘れた。原色のカラーの残像を思い出す。あとカンヌ、ベネチア映画祭では、度々本作写真が使用される率高い。

90年代よりベルモンドの再上映といえば、若い頃のベルモンド作品だ。ゴダールの再上映だった。

なんでこの中年期、しかもアクション期があったのは、雑誌で知っていた。2021年にリバイバルで上映していた。

「スパイダーマンファーフロムホーム」と一緒に「警部」をレンタルしてみてみた。


いやあもう、素晴らしい!無茶苦茶よかったよかったよし!ってくらいよかったっすね。

ジョージロートネルって、アランドロンの「チェイサー」(失念)とかで記憶していた。

脚本は大好きな「さらば友よ」のジャンエルマン監督だ。

男優さんのひとつのジャンル物の通過儀礼みたいなもんで、「ポリスもの」「刑事物」って。

まあ古くはチャップリン、バスターキートンからあり、。
ひいては、イーストウッド、ブルースウィリス、ジャッキー・チェン、シュワルツェネッガー、スタローン、アランドロン、スティーブマックイーン、ポールニューマン、ロバートレッドフォード、デニーロ、ジャックニコルソンetc

様々な俳優が生み出してきた物語で、脚本で、エンターテイメントであるわけで。

どういう個性化がみれるか?って勝負な訳ですよね。格好いいのか、推理、アクション、スリラー、社会派とか色々描き込むわけです。

そのなかでベルモンドは、ガチンコアクションの布石があるという触れ込み。

だけど、本作は、まあ中盤のまあ描かなくてよい、いわゆる無駄なアクション的ぶち込み方。それより冒頭の突っ込みカーと、終盤前のカーアクションも素晴らしかった。

1シーン、ヒトネタのような脅迫、復讐という名の捜査

怒りをぶちまけるベルモンドを初めて見た気がした。今まで若手ベルモンドしか見たことなかったんで。

それは別レビューでは、大味とか、ファッションとか焦点いきがちになるが、それは、ベルモンドだからこその描き方。

よく喋り、スマートに復讐し、派手な車、美女を魅せていく。銃が太いから素晴らしいみせつけ。だが、あまり撃たないのは、よかった。セルティことボロヴィッツ警部の娘が出てきて、恋人にも、娘にも言いくるめられ、自室に戻ると犬がいて、犬に倒されるところは、大爆笑してしまった。

なんかジャッキーの後期アクションの娘対ジャッキー刑事の構図に似ていたなあ。ジャッキーみてそうだもんね。この一連のベルモンドアクション。だから「ポリスストーリー」に影響与えてる作品があるんでしょ?!それは是非みたい。

このカジノで出会う作家女性が奇麗なこと。もちろん射止めるベルモンド。ここらへんは、アランドロンも同種。

ラストの幕切れとともに、冒頭 、ラストは映像ギミックで終わる演出。

ジャンポールベルモンドの刑事、いや「警部」は、基本おしゃべり。かつ冷酷仕打ち、敵とみなせば、コーヒー、ガソリンぶちまける。仕打ちもがっつり受けて傷ベルモンド。 

いろんなこだわりがみえて面白かった。例えば、ベルモンドが、警察署内電話するときに、怪しい刑事を外で待たせる。話終えると中に入れる。みたいな小さなこだわりがあった。

刑事物って、

どう解決する
どう推理する

というのが見せ場で。ベルモンドは警視、全ての捜査は知っているテイ。問答無用の「洗濯屋」捜査的仕業、ベルモンドの喋り語り、ほんと面白かった。

冒頭事件スタートからの、いきなりオープンカー、ゴーグルでど派手に登場。
のち荒治療、ベルモンド警部の捜査を魅せてくれる。中盤アクション挟み、娘誘拐からのラストは解決する終盤、素晴らしい展開でした。

ボロヴィッツ警部は、ある意味ビバヒル形式のアクセルフォーリー(エディマーフィ)スタイルでした。


さて
ロートネル監督のベルモンド警部 

ぜひ!ご覧ください!

フィルマ版追記
アランドロンが監督した「鷹」(アスミックビデオでみた)を再見したいんすよねー、冒頭長回しの雨のシーンが忘れられない。

古くは、
チャップリンは「チャップリンの勇敢」で、警官になるも、犯罪しまくる映画もある。またキートンの「キートンの警官騒動」では、マトリックスの原型警察100人追いかけ、梯子アクションするジャッキーの原型アクションしたりしてました。

要は俳優、男優が刑事コロンボになるか?相棒になるか、リーサルウェポンになるか、ダイハードになるか、ダーティハリーになるか、コブラになるか「ヤキをいれろ」(1955)(再見したい1本、フランス映画。麻薬をいちはやく出したデカ映画の記憶。)になるかという感じなんですよね。
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