キグルミ

男はつらいよ 寅次郎頑張れ!のキグルミのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

男はつらいよ初めての爆発シーン。
恋に敗れた(と思われた)中村雅俊
演じるワット君が遺書を書きながら
自殺を図ろうとするシーンは
本当にヒヤヒヤしてしまった。
寅さんが長崎の田舎へ帰ってしまった
ワット君を心配してはるばる柴又から
訪ね、挨拶もそこそこに元気なら
よかったと帰ろうとするところが
打算的ではなく寅さんの心が現れていて
本当に素敵だと思った。
(その後ワット君に独り身の姉がいる事を知り、喉が渇いてしまったと言って家にお邪魔するシーンは笑ってしまった)

ワット君が田舎に帰ったと知らされた時の目に涙を浮かべる
大竹しのぶの演技力に心が
ギュッとなってしまった

みんなで宴会をしているシーンで
裏の社長が自己紹介で名刺を
渡してるシーンが細かいというか
カットの主役ではないのに
しっかりと場面が流れているところが
すごく素敵だった
社長が談笑しているシーンでも
みんなが会話している傍らで
歯に挟まったものを必死で指で
取っていたりテーブルを拭く布巾で
顔を拭いたりと昔の人ならではの
男らしさと不潔さが笑いに繋がっていて
個人的に好きなシーンだった

最後の場面で雪を背景に
幸せな雰囲気漂うとらやも
柴又とは違い快晴で清々しい
長崎の平戸も幸せで溢れていて
この頃の年末の光景は
なんと素敵なんだろうと感じた。
令和になった今でも人と人とが
インターネットを通じてではなく
直接的に幸せを分かち合えたら
素敵だなぁと思った。冒頭のドラマでは
寅さんの夢の中でみんながお金持ちになっていて幸せそうだったがあの生活をしていた場合はきっと一般の人たちのような温かな幸せは味わえないだろうし
お金と幸せは比例しているような
反比例しているようなそんな気さえ
してしまう。

中村雅俊がカッコ良かった。
さくらの和装がすごく綺麗だった。
ひろしの人間性が元々好きだが
天然な部分が最近多くて
すごい好きだなぁと思った。

いつもどこに行くのかと尋ねられると
年末は寒いから南の方へでも行こうかなと
言っている寅さんが
新潟県に行ってくると言っていて
次の映画は新潟県から始まるのかなと
想像してるうちに早く次の
作品が見たいなぁと思ってしまった。
毎週一本だけ男はつらいよを
見ているが週末の1番の楽しみが
男はつらいよを見ることになってきた。
キグルミ

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