てつこてつ

唐山大地震のてつこてつのレビュー・感想・評価

唐山大地震(2010年製作の映画)
3.4
「芳華-Youth-」のフォン・シャオガン監督作品ということで視聴。

なるほど、「芳華」同様、1976年に実際に起きた大地震を題材とし、一家離散してしまった母と双子の子供たちの繋がりや、再会に至るまでの32年間にも及ぶ歳月を通しての家族愛を熱く伝えようとしているのは分かるんだけど、32年間という非常に長い時間軸の割りには挟みこまれるエピソードが結構薄味。ラストシークエンスにもう少しドラマチックな演出や感動的な盛り上がりが欲しかったかな。

ちなみに、この作品のタイトルで、単なるディザスター・ムービーかと勘違いして見てしまうと肩透かしをくらいます。大地震のシーンは冒頭10分くらいのみで、後は、夫を亡くして残された母と息子、てっきり大地震で命を落としたと思われていたが、実は被災児童として養女に引き取られていた娘、そして、彼らを取り巻く人々の人間ドラマが淡々と描かれる形となります・・

良い作品だと思うけど、事前に鑑賞した同監督の「芳華-Youth-」が素晴らしすぎたのと、家族愛に心が揺さぶれるという事もなく、ちょっと期待外れでした。
てつこてつ

てつこてつ