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ドラキュラのmitakosamaのレビュー・感想・評価

ドラキュラ(1992年製作の映画)
2.8
スカパーにて。名匠コッポラが再構築する古典ドラキュラという触れ込みだったが、正直全然ハマらなかったなぁ。

ゲーリーオールドマンがドラキュラ伯爵。
冒頭・15世紀のルーマニア・トランシルバニアから。トルコ軍との戦いに勇ましく戦うドラクル公だが、妻の死去に嘆いて神を捨て吸血鬼化という独自解釈。
この辺の描写を描いているのは新鮮だね。

話が飛んで19世紀のイギリス。ここからが本番。
キアヌが弁護士のジョナサン。ウィノナライダーが彼の婚約者ミナ。ドラキュラの亡き妃に似ていたために狙われることとなる。
更にアンソニーホプキンスがヴァンヘルシングと豪華布陣だ。

最初はオリジナルと同じくミナの友達ルーシーがドラキュラの餌食となる。
そしてミナが襲われる中、ヴァンヘルシングを中心にドラキュラの野望を食い止めるというあらすじだ。大筋は大体オリジナルと一緒だ。

だがコレに独自解釈の美意識でアレンジが加えられる。
一つは妙に官能的なシーンの多いこと。まぁ確かにホラーにエロは付き物だし、吸血鬼モノとも相性が良いのは承知だ。だが妙に高尚なエロスを目指している感じが気になる。
もう一つはヒロイン・ミナがドラキュラに惹かれロマンスを繰り広げるという点だろう。確かに吸血鬼モノとロマンスも相性は良い。

だが、なんだろう…結果今作はホラーともロマンスともエロスにもアクションにも文芸にもエンタメにも振り切れ無かった、中途半端さしか感じない。
なんか絵作りは豪華な気がするが、どっち付かずの作風がそこはかと無いチープさを醸し出してるように見える。

そうすると、ゲーリーオールドマンが妙に可笑しみ持って見えてくる。途中のハート型の髪型も変だし、エキセントリックな言動も笑っちゃう。白目むく死に顔には思わず吹いちゃったよ。
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