らもちー

ペーパー・ムーンのらもちーのネタバレレビュー・内容・結末

ペーパー・ムーン(1973年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

普通に面白かったし充実感のある映画だった。女の子が同情を買わない雰囲気なのと、男の立ち回りがそんなにかっこよくないというバランスが見ていて不快感がなくてかなりよかったと思う。こういう少女×おじさんみたいな話って過剰に女の子が可哀想だったり男がかっこよすぎたりするとなんか見ていてうざく感じるので。
ラストで男が血を流していたけどそんなに悲惨な感じじゃないのも爽やかで良かった。カーチェイスシーンはルパンやラピュタを感じたけどこういうのを参考に作ったのかなぁ。女の子がお母さんのことを思い出しながら香水つけたりネックレスつけたりするシーンもわざとらしくなくてよかった。全部がやり過ぎない心地よい塩梅だった。力強く生きるふたりに勇気づけられた。


アディの母の葬儀の際に親戚を名乗る男が現れアディを叔母の所へ届ける役目を引き受けることになる。


道中アディの存在を利用して200ドル騙し取った男だったがアディからその200ドルは自分のだから返せとごねられる。男は既にその金で車を買ってしまったので返せない。その金を稼いで返すためアディとの旅が始まる。アディは賢い子で男と詐欺を共謀することに。道中娼婦みたいな女が男と付き合うようになるがアディの策略でまんまと別れることになる。(この娼婦みたいな女もなかなか同情を買う女だが全然なびかないアディが心地よい)


密売人を騙して金を得たがそのせいで警察に捕まる。2人は辛くも逃れ、道中ちょっとしたタイマンで車の交換もし隣町へ逃れるが結局見つかり、金は奪われ男はボコボコにされる。もう旅を続行できないというムードになり男はアディを叔母の家に届けることにする。


叔母はとてもいい人でお金持ちだったがアディは男との危険だけど刺激的な日常がなんだかんだ好きだったのだろう。叔母の家をあとにし男を追いかける。男もアディのことを鬱陶しく思ったりもしたがなんだかんだ愛着も湧いていた。アディの残した写真を見ながらぼーっとする。アディが男の車に追いつき、「200ドルまだ返してもらってない」というアディに男は憤慨しつつも2人はまた車に乗り込んで走り出す。
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