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ギルバート・グレイプのTowaのレビュー・感想・評価

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)
3.8
🌹あちゃんと6日目デート🌹

“親からの呪縛と解放…”


監督は『僕のワンダフル・ライフ』『親愛なる君へ』のラッセ・ハルストレム。出演にジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオ共に若かりし頃の貴重な共演。ある女性との出会いでギルバートが自身の生き方を見つめ直すヒューマンドラマ作品。


✒️アイオワ州の長閑な田舎町。草原広がる中にポツンと建つ”父が生前に作った”ボロ家に住む5人家族。家を出て行った兄の代わりに【次男】ギルバートは、大型スーパーの影響で衰退していた食品店で昔から働き一家の生活を支えている。生まれてこの方、町から出たことがない彼は各地を旅する自由奔放なベッキーとの出会いから葛藤するようになるのだが…


まずギルバートの家族構成を紹介しよう。
【母ボニー】昔はこの地方一の美人だったが
夫亡き後、200㌔以上の肥満となり過食症。
町で見世物扱いされ家に篭っている。
【三男アーニー】もうすぐ18歳となるが重度の
知的障がいがあり、高い所に登ることが好き
兄と常に一緒に行動し、1番に信頼している。
【長女エイミー】小学校の食堂で働いていたが
火事になり失業中。家事全般をこなす。
【次女エレン】高校1年生で反抗期中。
【父】17年前にある事で他界。。
【長男】行方不明。。


作品はこの長閑な田舎町のように淡々と物語が
進んでいく、、正直ちょっと眠たくなった

ギルバートも家族に対して怒鳴ったり
嫌な顔ひとつみせずに優しく振る舞う様が
かっこよくとても心地良く思えたからだ。。


物語の所々で障がいのあるアーニーが
変わった行動や言動をすることで起伏を
作ってくれてなんとか寝ることはなかった。

最初はアーニーも可愛い存在に思えるけど、
ギルバートと視聴者が徐々にシンクロして、
むかむかしている事に気づく自分が怖かった、、

人はストレスを溜めすぎてはいけないね…
何か”はけ口”がないと、、ギルバートの
はけ口は誘惑されたとはいえ不倫(おいこら)


もう一つの見どころは、、
その不倫相手の年を重ねた女性ではなく
ギルバートの恋心がたぶん初めてなのか
ベッキーとの出会いで開花するとこ。

“束縛”から家を離れられないギルバート
“自由”に各地を旅するベッキー

自分と対象的な彼女に憧れを抱いていたけど
いつしか恋心へとゆっくり変わっていくのが
純愛そのもので微笑ましかったなあ✩︎⡱

車の故障でこの町に留まっていた
ベッキーとその母だったけど、故障も直り
その車のアクセルが動くと同時に
ふたりのアクセルも動いていく…


今作は家族愛をテーマにしていました。
“親ガチャ”って言葉、好きじゃないけど
綺麗事でかためるよりよっぽどいい時もある

親の身勝手さからくる悲劇もいっぱいあると
思うし、子どもが親に対してどう向き合って
いくかで変わる事もあるかもしれない、、


「なんでこっちが自分を犠牲にしないと
いけないの!」って思うけど、結局どっちかが
動かないと始まらない事だってあるし。。
これも綺麗事だけど綺麗事でも
良いじゃんって思うところもある…


ただそれ以上に悲惨な現実があって
それすらできない事情もあると思うし、、
だけど”親”は”親”だし、きっと心の中では
「こんな風になるつもりはなかった…」

母親ボニーがこの言葉をギルバートにも
伝えていましたね、、
誰しもこの現実を願ったわけじゃないから。


ラストは家族みんなの母への愛が最後まで
感じさせてくれたとても切ない終わり方…

呪縛から解放され、これからは
ギルバートだけじゃなくこの家族が
地に足をつけ各々の人生を歩んでいく
決心をした表情にもあれはみえた。。


もう最後ら辺、自分でも何言ってるか
わからなくなっちゃったけど、つまり
私の心も揺れ動かした素敵な作品でした✨


✧TowAchan-Works 第6弾✧
Special Thanks✩︎⡱あーちゃん🧚‍♀️
これ普段観ないような作品だった!
機会をくれてありがと〰︎✨


一口メモ:
この作品でレオナルド・ディカプリオは
アカデミー賞にノミネートされている。
確かにほんと素晴らしい演技でした!!
Towa

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