説明がなく謎も多いけど、陰湿な空気感と不気味な人物描写、反復する演出に引き込まれました。
低予算のVシネだからこそ、黒沢清監督のエキスが凝縮されている気がした。『CURE』に繋がるような作品。
殺害された娘の復讐をする父(香川照之)とそれを手伝う謎の男(哀川翔)。復讐すべき相手の対象が途中で変わっていき、最後に全容が見えてくる。
哀川翔は何者?やっている塾は何?
最後のシーンの意味は?
すべては不穏な空気にするための演出ってだけ?謎だらけの黒沢清ワールド。
香川照之が最後に狂う表情、哀川翔の無表情、どちらもよかった。コメットさんが地味に怖い。
ロケ地の廃工場が黒沢監督らしくて、よく見つけてくるなぁと感心してしまう。
柴咲コウ主演のセルフリメイクの新作、ストーリーを知った上で観ても面白いのかが気になるところ。