学生時代に講義で鑑賞。
紅いコーリャン、黄色い大地など強烈な色彩を持つことが多い中国映画ですがこの作品のテーマカラーは緑。日本だと郵便局=赤ですが中国では緑だそう。
引退を控えた老郵便配達人が最後の勤務日に息子を連れて一緒に山道を進むだけ、ただそれだけのお話なんだけど、今までお互いどう接していいか距離を測りかねていた父親と息子の距離がだんだん縮まっていくのがわかる。父親が(恐らく黙して)語らなかった母の出自もわかっていく、そこがまた息子の現在の心境に重なる。
愛犬の名前が「次男坊」なのがまた、この頃の中国は一人っ子政策が厳しかったことを考えるとグッとくる名前。
講義でぼくだけ号泣してて、映画が終わって教室の電気がつけられた時ウワーッとなったのもいい思い出です。