とうじろう

エルム街の悪夢3/惨劇の館のとうじろうのネタバレレビュー・内容・結末

2.9

このレビューはネタバレを含みます

前作でかなぐり捨てたアイデンティティを拾ってきたフレディ。じわじわとユーモア溢れた追い詰め方、若者たちの恐怖を煽る殺害……スクールバス疾走などさせないぜ!しかし毎度フレディは被害者をいたぶるのが好きなくせに、冒頭から姿を見せて襲いかかる点は、意外とこういうホラー映画では珍しいような。ハロウィンならあと一時間は粘ってる。
若者たちの(時に安っぽい)友情と団結、そして無惨にも引き裂かれる夢と肉体。そんな雰囲気が強いエルム街の悪夢だが、今作に於いては比較的若者達が頑張る。そのうえフレディの十八番のはずであった夢の中での超能力さえ身に付けてしまった。それが活きているかは甚だ疑問だが……。無くても良かったような……。
アイデンティティを取り戻したとはいえ、何故か現実に残されている自分の遺体に憑依して大暴れすることも出来るようになった。骨の微妙に低いフレームレートが味を出している。それはつまり現実でも暴れられるということだが、弱点が増えたとも言える。正しく埋葬すればフレディを葬り去ることができる……って結局何から何まで、ナンシーたちの親世代が悪いのである。
最終的にはフレディ出生の秘密が明かされ、ついに愛と炎には勝利できたフレディだが、今度は聖なる力に屈したのであった。ナンシー死ぬとは思わなかったなあ……。