きゅうげん

エルム街の悪夢3/惨劇の館のきゅうげんのレビュー・感想・評価

3.7
若者の自殺や精神病が街で急増している。フレディ・クルーガーが戻ってきたのだ。
臨床心理士を目指す初代主人公ナンシーは、個性豊かな少年少女たちやとともに、ふたたびエルム街の悪夢と対峙する!

人形作りが趣味の夢遊病者がマリオネットのように落下死したり、女優志望の自閉症患者がテレビで感電死したり、フレディによる皮肉な殺戮が続く一方で、夢の中では魔法も使えるしアクロバットもできるし失語症も治せる!という、夢の理想的・魅力的な良い側面からみんながトラウマを克服し、フレディと闘う展開はカタルシスがあります。

そんなトラウマを引き立てる、フレディによる嫌味な悪趣味残酷表現が凄まじい!
裂けた四肢の血管があやつり糸になったり、注射痕がクスリを欲しがって蠢いたり、「ぎょえ〜〜〜っ!」って感じの特殊効果がえげつない……。
オープニング・クレジットでの箱庭療法シーンは、“殺人鬼の下準備”的なジャンル・ムービーの観せ方あるあるのパロディでありつつ、ラストのクリフハンガーにも効いてくるニクい演出になっています。
あと、人形とか人骨とかストップモーション使ってるのがいいですね〜。コマ撮りアニメと実写が共存してると、それだけでもう+150点くらいつけちゃいますね。