デイジーベル

クリスティーンのデイジーベルのレビュー・感想・評価

クリスティーン(1983年製作の映画)
3.8
〜クライスラー製プリムス・フューリーの名前の由来〜
ローマ神話 女神フリアイから付けられたとも言われており、「止まらないもの」「復讐の殺戮者」「嫉妬するもの」の意味を持つ。

◯前置き◯
基本的には、恋愛映画が苦手な私。そんな私が自信を持ってオススメ出来るラブストーリー(個人的感想)。私達の″恋心″を呼び起こさせてくれる、素晴らしい作品だ。

◯物語◯
気立の高い女クリスティーン。
親に対する感謝よりも無邪気な狂気が目立つ幼少期。自分に些細でも害を与える相手には容赦しない神経質な一面も。そんな彼女だったが、やがて家族をも巻き込む破滅的な初恋を全うする。そして時は流れ、ついに運命の相手アーニー(気弱なオタク風いじめられっ子)と出会う。(再び動き出す運命)そしてアーニーもまた、クリスティーンと出会った事により自分を磨き、本物の″漢″へと成長していく。何があっても変わらぬ″愛″。その″愛″に応えるべく覚醒する真の力。ふたりの″愛″はもう誰にも止められない。

「人は愛されればなんだって出来る」


◯感想◯
誰に感情移入するかによって、感想が大きく変わる作品でもあるが、この作品の魅力はやはりヒロインの「クリスティーン」に尽きるだろう。女性の″美しさ″と″強さ″を完璧に体現している。※女性を描くのが苦手なイメージのあるカーペンター監督だが、今作においては″愛らしさ″と″健気さ″と″恐ろしさ″をとても魅力的に描いている。
「カーズ」よりもコミカルで、美しく逞しい「クリスティーン」はある意味で必見とも言える。
スティーヴンキング原作作品、そしてカーペンター監督作品の中でもかなりお気に入りの一本だ。