🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-555 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-591

🖋第16回ゴールデングローブ賞ドラマ部門の作品賞受賞作です。手錠で互いに繋がれた黒人と白人の二人の脱走犯が、当初は激しく反目し合いながらも絆を深めてゆく姿を描いた作品、ある意味バディ作品の先駆的作品かもしれません。クライマックスには感動すら覚えました。その友情は素晴らしいですね。

🖋️そして白人と黒人が友情を育んでいくのは、公民権運動の当時では革新的な作品だったと思います。黒人差別の描写も挿入しながらも、友情を描いたヒューマンドラマとしての側面の方が強く感じます。この辺りは、スタンリー・クレイマー監督らしい演出ですね。

🖋️余分な描写を排除した、ヒューマン・サスペンスの秀作と言われている本作、８６年にＴＶムービー「新・手錠のままの脱獄」としてリメイクもされました。

😌Story:（参考: allcinema）
事故を起こした護送車から、手錠でつながれた二人の囚人が脱走した。二人は白人と黒人で、互いに相手のことを憎悪していた。だが、追及の手から生き延びるためには、協力し合わなければならない。彼らは相手を出し抜くことを考えながら、逃亡の旅を続ける……。

🔸Database🔸
・邦題 :『手錠のままの脱獄』
・原題 :『The Defiant Ones』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 1958
・日本公開: 1958/10/11
・上映時間: 97分
・受賞 :
第31回アカデミー賞 撮影賞 脚本賞
第16回ゴールデングローブ賞 作品賞
・監督 : スタンリー・クレイマー
・脚本 : ネイサン・E・ダグラス、ハロルド・ジェイコブ・スミス
・原作 : ※※
・撮影 : サム・リーヴィット
・音楽 : アーネスト・ゴールド
・出演 : トニー・カーティス、シドニー・ポワチエ

🔸Overview （映画. com）
ハリウッドの異色製作者であり「見知らぬ人でなく」「誇りと情熱」と監督にものりだしたスタンリー・クレイマーが、製作・監督した3本目の作品。白人と黒人という人種問題をとりあげ、互いに鎖で結ばれあった脱走囚人2人をそれぞれ、白人・黒人に設定するという抽象的な問題提出をもった作品構成である。脚本はネーサン・Ｃ・ダグラスとハロルド・ヤコブ共作のオリジナル。撮影はサム・リーヴィット。音楽はアーネスト・ゴールドだが、背景音楽は一切使われておらず、ラジオのジャズと主演の「暴力教室」のシドニー・ポワチエが歌う民謡“ロング・ゴーン”が出てくるのみ。80％を占める戸外撮影は南カリフォルニアで、悪天候を選んで行なわれた。作品のテンポを上げるためストレート・カット一本槍という編集方法がとられている。出演者は他に「ヴァイキング」のトニイ・カーティス、唯一の女性カーラ・ウィリアムス、セオドア・バイケル、ロン・チャニー等。ポワティエはこの作品でベルリン映画祭男優賞を受賞した。

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倉庫に溜まった書きかけの感想文が50作を越えてしまい、投げやりの中、懲りずにレンタル鑑賞…(-_-;)

今となっては超オーソドックスな、人種も立場も違う手錠で繋がれた2人が反目しあいながらも友情が芽生えていくバディもの。


当然生まれて無いので時代背景は解りませんが、映画的演出なのか、護送やら捜索やら結構アラがあって少し苦笑しつつ、当時としては斬新な内容だったのかなぁ～と思いながら鑑賞。

逃げて、走って、飛び降りたりと、昔の映画にしてはなかなかハデなアクションシーン？はあまり演者さん達の安全性を考慮してないマジレベルの過酷さが 違った意味で迫力あったかな？(^_^;


何作品か観たシドニーポアチエは善人役のイメージが個人的には強かったケド、犯罪者で荒くれ役もそう見えてしまうから、やっぱりスゴい役者さんなんだと感服させられた作品でした～(^^)

人種の違いから起こる差別や軋轢も顕著で 人間というものを繋ぐ鎖の存在がはっきりと描かれているにも関わらず そこに揺るぎない“理解”という杭が打ち付けられることで 爽やかな友情という絆もまた繋がれていくんだって 見事な二重構造を持ち合わせた名画

生きる為だけに選ぶ生き方と 選んだ生き方の為にどう生きるかは 心がどれだけ自由であるかで決まるんだと思う
少なくとも あの母親のような 自分の幸福という鎖だけに縛られるような人間にはなりたくない

トニー・カーティスのニヒリズムと シドニー・ポワチエの真っ直ぐな演技が ホント素晴らしい