デイジーベル

ザ・ウォード/監禁病棟のデイジーベルのレビュー・感想・評価

ザ・ウォード/監禁病棟(2010年製作の映画)
3.6
「ぐっすり眠りな。」
〜炸裂する!懐中電灯パンチ!🔦〜


◯作品と概要◯
「ゴーストオブマーズ 」以来、約10年ぶりとなるカーペンター監督による長編作品。
脚本と音楽は残念ながらカーペンター本人では無いが、監督が気に入るまで手直ししたという脚本の完成度は高く、音楽のメロディーは「サスペリア」を彷彿とさせる。
そして今作は″おふざけ無し″の純粋なサイコホラー作品となっている。また、女性版″脱走アクション″ともいえる作品で、飛び道具無し、脚力勝負の追いかけっこが純粋に楽しめる。それは演出と編集の切れ味が抜群だからだろう。

◯ストーリー◯
_(┐「ε:)_ 放火で精神病棟に隔離された記憶喪失のヒロインが、同じく隔離されている同世代の女性達との覇権争いに巻き込まれつつも、病棟からの脱出を試みる…

◯感想◯
使い古された手を″逆手に取った″意外性があり、散りばめられた伏線がキレイに回収されるストーリーは実にお見事。昔の病棟の陰湿なイメージや薄気味悪さ、我々を驚かせる為の演出、失われた記憶、謎の少女、決して出られない病棟からの脱出など、恐怖とスリルと謎のバランスが良く、完成度は高い。いつでも戦える(逃げる)為に「靴」は重要だと教えてくれている(足元のクローズアップが多い事、過去の記憶の映像からもそうゆう意図を感じる)ような気がする作品。登場する5人+1のキャラも立っていて美人が多い(ココ重要)ので、楽しめる事は間違いないだろう。ラストの″わかっていても″ヤラレる演出には感服。カーペンター監督には是非とも次回作を撮っていただきたいと思う。


◯雑記◯
インタビューでカーペンター監督がAKBの名前を出したリップサービスに驚いた。ファンなのかどうかは定かではないが、少なくても名前を知っている事は確かだ。(´ω`)