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東京原発のhokaのレビュー・感想・評価

東京原発(2002年製作の映画)
3.2
3.11以降、原発再稼働や新設を良識ありそうに語る経済アナリストや政治家を見てると、『だったら東京湾に新設してみろ。さすれば送電線敷設の手間も省けるし、地産地消のメリットも最大限に活かせる。』と常々思っていたが、それを2001年の時点で映画になってた事は知らなかった。

無論関東近縁の住人は大反対に転じるだろうが、最大消費者が最大の責任を負うのは当然でしょう?

これはシニカルなコメディだと思うが、その底流に流れるのは、地域格差を思い知らせる社会派の憤りだと思う。
仮に原発新設が決定したなら、省庁は域外に移設するだろうし、人口減少が叫ばれる昨今、唯一住民が増えている東京の一点集中問題も解決する。

政府、内閣は安全性を謳っているのだから、そのまま原子力規制委員会と共に永田町にあれば良い。
念の為、第二政府を副首相副大臣と共に大阪に置けば万全だ。

何を考えているか分からない爆弾テロ少年の下りは、もうひと盛り上がりの為だろうが、嘘っぽくて、全くハラハラドキドキがなかった。

『取り外した爆弾を海に投げ捨て、その爆風で知事と少年が大怪我』ぐらいの演出はあっても良かった。

じゃ無いと爆弾の製造方法もネットで検索できたり、3Dプリンタで銃も作れたりする訳だから、起こした行動にリスクはつきものである事は描くべきだ…と思ったら、2001年の作品だった。
ごめん。
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