バナバナ

ヤング≒アダルトのバナバナのレビュー・感想・評価

ヤング≒アダルト(2011年製作の映画)
3.5
メイヴィスはティーンズ小説のゴーストライターをしている37歳、バツイチ独身。しかし、その小説の人気も陰り、打ち切りが決定。
気持ちも生活も不安定な所に、10代の頃付き合っていた元彼バディから、初めての子供の誕生パーティーの案内が届く。

メイヴィスがもし、『セックス アンド ザ シティ』のキャリーの様に、高級レストランや気に入った高い靴を買いまくる日常を書いている、自分の顔出し連載コラムを持っていたとしたら、バディの誘いには見向きもしなかっただろう。
しかし、この時メイヴィスは弱っていた。
きっと彼はまだ私に気があるから、こんなメールを送ってきたのだわ!
と、略奪する気満々で、田舎に戻ったメイヴィス。
しかし、そこには現実が待っていて…という話。

このメイヴィスが、高校時代は学校のクイーンで、シャーリーズ・セロンが演じているだけあって超美人ではあるのだが、性格が物凄く悪い、性格ブス。
日本だと、シャーリーズの様な超美人よりも、意外に顔は普通なのに学生時代に一軍で、今流行の物が大好き!といったタイプにこういう性格の人が比較的多かった様な気がする。
でも、そんな彼女達も社会に出たら、社会常識を身に着けたり、井の中の蛙だった事に気付いて、ハタ迷惑な我の強さは影を潜めるのが大半だが、たまーにメイヴィスの様に大人になってもそのまんまの人がいるよね。

私はマットの奥さんのべスも、超怖い人だと思う。
だって、普通は旦那の元カノを自分の子供の誕生パーティーになんて、絶対に呼ばないよ。
この人、どんだけ自分に自信持ってるんだよ。
どんだけ上から目線なのよ。
しかし、べスはたぶんこれを善意という無意識でやってるんだよね。だから、余計質が悪いのよ。

こんなに性格が悪いメイヴィスと、唯一対等に話が出来る同級生のマットは、まるでマツコ・デラックスみたいだ。
よく酒場でオネエの人が、OLの愚痴や相談を聞いたりしているが、まるでそんな感じ。
だが、マットはゲイではないという。

大失態をして大凹みし、柄にもなくマットの妹に弱音を吐いたメイヴィスだったが、この妹さんの励ましの言葉に、
「そう、この町の人間には無くて、私には有るもの。それは未知の世界に挑戦するバイタリティ。私はこんな小さな町に閉じこもったままの人間とは違う。だって、私はゴーストライターとはいえ、こんな田舎町出身なのに本を出してるのよ。今までそれが出来たんだから、これからだって、この私に出来ない訳がないわ!」
と、大復活しちゃうメイヴィス。
ここまで自尊心が高い人、羨ましいっス。

意外と彼女は、これから都会に戻ったら、大逆転しそうな気がしました。
『SATC』のキャリーの様に、セレブになれる日も近い!?
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