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地獄の警備員のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

地獄の警備員(1992年製作の映画)
3.8
バブル景気で急成長を遂げる総合商社に二人の新人がやってきた。
ひとりは絵画取引を担当する秋子(久野真紀子/現 クノ真季子)。そしてもうひとりは巨体の警備員・富士丸(松重豊)。
元力士の富士丸は兄弟子とその愛人を殺害。しかし精神鑑定の結果無罪宣告されていた要注意人物だった。
秋子が慣れない仕事に追われる日々の中,警備室では目を覆うばかりの惨劇が始まっていた。
恐怖の一夜を支配する警備員の影が迫る!
黒沢清×松重豊 Jホラーの傑作! !

「悪魔のいけにえ」を日本のオフィスビルに移し替えて描くという下手すると失敗しそうなリスキーなネタを、初主演の松重豊に元力士のサイコキラー富士丸を演じる際にはっきり顔を映さず痩身の体躯が薄暗い中で佇む姿や怪力でロッカーごと叩き潰したりするなど無感情に殺害していくスプラッタシーンを薄暗い中で映すことで富士丸の不気味さを演出したり、雑然とした廃墟のようなオフィスや薄暗いビル内など後に黒沢清監督のトレードマークになったホラー演出もあり、荒削りだけど90年代Jホラーサスペンスの代表作のひとつ。
「オレのことを忘れるな」
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