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大空のサムライのnori007のレビュー・感想・評価

大空のサムライ(1976年製作の映画)
3.7
冒頭の坂井三郎氏本人映像。そして主演の藤岡弘、さんまさに侍の心を受け継いでいる素晴らしいキャスティング。そして特撮が川北紘一監督。当時としては最高の布陣だったと思う。

ストーリーは、原作の細かいエピソードをいくつか盛り込んでいる感じである。もちろん史実ベースなので難しいところだがもう少し物語が面白ければとは思う。

それとやはりミニチュアでの飛行機格闘戦は難しいようであまり描かれていないのも残念なところか。

この作品こそ現代の技術でリメイクするべき作品だと強く思う。

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2015/06/02 22:36

3.4
坂井三郎氏の自伝的作品で、海外やかつての敵国アメリカでさえ評価されている人物。
自分も、氏の著書はほとんど読破しました。そしてようやく映画化作品を見ることが出来たのでした。
主演は日本の侍魂を受け継ぐ藤岡弘、さんと特殊撮影に川北紘一さんという当時としては最強な布陣で製作されたと思われる。上官との階級を越えた友情や部下の死など著書の中からのエピソードがいくつか登場するわけだけれども、肝心の坂井氏の掘り下げが全くなされていない。さらに撃墜王としての坂井氏の活躍シーンはほとんどない。これは「大空のサムライ」の作品としての意味合いをなくしてしまっているに等しい。その割にはお涙頂戴的なエピソードが追加されていて、無理矢理悲劇を作り出してしまっているのはいただけない。

本来であれば、飴色の機体の零戦で、フィリピンへの出撃から始まり、空の要塞を初撃墜。そしてグラマンとの激闘と順をおって作ればかなりの名作となったとは思うのだが。。

とは言え、作品のスピリッツは感じるし70年代当時に一度映画化してくれただけで嬉しいと思う。この作品がなければ後の「永遠の0」も登場しなかったかもしれないのだから。
最後のシーンだけでも実写で見れたことが良かった。

願わくば、現代のCG技術を駆使した再度映画化を望む。
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