Chippy

アメイジング・グレイスのChippyのレビュー・感想・評価

アメイジング・グレイス(2006年製作の映画)
4.0
言わずと知れた名曲“Amazing Grace”。この歌は、かつての奴隷船の船長が、黒人奴隷貿易に関わったことに対する深い懺悔を歌った曲。ということを私はまったく知らなかった。

映画は、奴隷貿易がはびこる18世紀のイギリス。奴隷を売買し、巨万の富を稼ぎ出すのは当たり前だと思われていた。そんな中、若き政治家のウィルバーフォースは立ち上がり、奴隷制度廃止に向けて様々な行動を起こす。

目の前に立ちはだかるいくつもの壁にぶつかりくじけながら、愛する人に出会ったことで再び力を取り戻し、制度廃止を勝ち取るまでを描いたストーリーです。

もっと愛を主眼においた映画かと思いきや、奴隷制度そのものだったり、政治のかけひきだったりが中心です。

こういう映画、苦手なのだよ。苦しいのだもの。目を背きたくなるような事実。でもそれは本当の事実だと思ったら、なおさら悲しくなりました。

素晴らしい映画だと思います。時代背景を知った上で聴くAmaging Graceは一層、心に響きました。興味のある方は是非。
Chippy

Chippy