A8

クラッシュのA8のレビュー・感想・評価

クラッシュ(2004年製作の映画)
4.1
あの「ブロークバックマウンテン」を抑え、アカデミー賞に輝いたということもあり前々から気になっていた作品。だが
いつの日か本作のDVDを借りたにも関わらず結局観ないで返却期限になってしまったことからどこか遠のいていた。

今回、U-NEXTの新作に入っていたことから「よし観よう!」と思い鑑賞。

すごく好き。なぜかといわれても詳細に説明できないのが歯痒いが

本作は誰にでもある“偏見”それも
人種による偏見をテーマにして
交通事故で手繰り寄せられる不思議なストーリーである。

人種差別主義者だが、人種を顧みぬ善行。

偏見を持たない善人だと思っている者の“まさかの罪”

自分は当該しないと思っていたモノからの唐突な突きつけ

など、、、、

ロスに住む複数の人がある交通事故をきっかけにその“偏見、、心”と
向き合うきっかけを
まるで神様から与えられたような巡り合わせが描かれる。

人は生きる。その上で経験を積んでいく、、
一方、その経験とは偏見も含まれる。
その本人が悪いとかそういうのじゃないのだろう。
人生という経験を積んでいく上で気づかないうちに積み上げられた偏見も同時に積み上げられていく。
それが、悪の方に行ってしまうことは誰にでもありうるのである。
その本人を果たして責められるのだろうか。
そもそも偏見とは自己防衛本能からくるモノではなかろうか。

確かに偏見により傷つく時もあれば、傷つかせる時もあるだろう。
だが、それを絶対悪だとは思わない。
なぜなら人間は動物、本能で生きるモノであるから。
同時にこれだけ理性を授けられた動物は他にいない。
そういった経験からくる偏見とともに
その偏見が間違えだと気づく時もあるだろう。
そういった時、
その間違えを自分が受け入れ
また、相手も受け入れることができる。
そんな自他共に、優しい
奇跡のような毎日を幸せに生きることができればどんなに嬉しいことか。

最後に降る雪は、その奇跡を予兆させるとともに
毎日という奇跡を気づかせてくれるようなモノであった。

マットディロンの演技特に好きだった😊

自分を貶めるな、人生は美しくあれ。

巡り合わせが生み出す奇妙な奇跡。
A8

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