せいけ

晩菊のせいけのレビュー・感想・評価

晩菊(1954年製作の映画)
4.5
如何様にも辛気臭い話になりそうな話だがそうさせない清々しさがある
男や子供に振り回され蔑ろにされる苦悩を描きながら、それをもろともしないような自分の足で人生を歩んでいくたくましさを感じる
これもひとえに女優たちの名演
チクリチクリと嫌なことを突き合いながらもずっと聴いていたくなるようなリズムが会話から感じる
細い路地や小さい階段など当たり前にそこにあるものも美しく感じさせるカメラアングルも心地よい
これが50年代の映画とはなんていう視座の高さ