RIO

ナポレオンのRIOのレビュー・感想・評価

ナポレオン(1927年製作の映画)
4.5
「フランス語に不可能という言葉はない」

愛国心のある熱い魂の発露は高貴にも傲慢にも聞こえる紙一重 私は熱い魂がぶつかり合うの好きです

ダントンがギロチンとなった翌年 ロベスピエールと断頭台へ送られたサン・ジュストとしてアベル・ガンスもしっかりと出演
ここまでナポレオンが撃ち破ってきた厚く高い壁を描いてあるので大興奮☆大満喫でした
あらゆる場所に存在し大砲の砲火の中で血を滾らせて暴れてます

フランシス・F・コッポラが再公開した復元版 黒澤明も監修
オリジナルは12時間 2000年代にもパリのサル・プレイエルで2日間にわたって完全上演会が開催されたことがあるそうです 凄いダイナミック

とてもスリムなアルベール・デュードネの涙袋ライナーは濃くて病んでるみたいに見えてくる
孤高の戦略家はトゥーロン包囲戦で上司の言うことを全く聞かない でも大勝利

貧しさの描き方 死体の目から血の涙とか意外とグロい
議会の殴りあい掴み合いもみくちゃな熱狂 赤色青色をかき混ぜるようなモンタージュ映像は何度もケネス・アンガーを思い出した ピンク色に染まる舞踏会で何時もよりも一際 不機嫌なナポレオンの辛辣な一言も好き

1974年 恐怖政治が吹き荒れるパリ
裁判もなく処刑されるリストの作成にあたった書記ラ・ピュシエールとトリスタン・フルーリ2人組が周りの目を盗んで黙々と千切ってナポレオンとジョセフィーヌの名前の紙を食べちゃう 結構長いけど最高に良かった

ヴァンデミール 国民公会の指導者バラスから鎮圧を命じられたナポレオンが王党派の武力攻撃に出た2人を捕まえた
彼らは自由 許しはするが忘れはしない
とまたカッコ良いことを言った

国内軍最高司令官になったナポレオンの「今からは私が革命である」と言い放つ偉大さは事実をそのままで十分に伝わります
描かれてはないけど戦場にまで ゲーテ「若きウェルテルの悩み」を持って行って何度も読んでいたんだそうです

ブリエンヌ兵学校の唯一の友達だった鷹が1度は逃げて戻って来た時の嬉し泣きの顔が可愛いかった
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