実録ものは、ストーリーよりも、キャラが大切なのだが、うまくいかないと、終わり方が、曖昧で、しょぼいものとなってしまう。今作は、まさにしょぼい終わり方だ。ナレーションで済ますこともあり、あとで思い返しても、なにがどうなってのか、思い出せない。それでいいのだけど。
主人公の夜桜銀次はもとは、別府にいたのだっけ。騒動を起こして、大阪に移った。
そんなある日、パチンコ屋で騒動を起こしている古田憲一を引き取って舎弟にした。
また、そんなある日、兄弟分だった石野一郎が、神戸兵頭組の配下になった。さっそく、夜桜銀次も石野のいるクラブを訪れたものの、兵頭組の若衆の前に、なかなか会わせてはもらえなかったので、席を中座した。
あとで、石野とさしで会った。みなの前では、喜んでみせる石野だが、実際は順位で、80何番かぐらいぞ、と複雑な表情の石野だった。
憲一が、ほかの暴力団といざこざを起こして、銃を発射してしまった。銀次は、さっそく、迎えに行ったが、組長の言うには、もう、石野と話が付いている、ということだった。だから、連れて帰ってもいいということだ。
だが、納得のいかない、銀次郎は、憲一の腹を銃で撃った。憲一を抱えて病院へ。憲一は一命をとりとめた。
大阪で双竜会という新興の暴力団が急成長し暴れ回っていた。
兵頭組は精鋭部隊を投入。双竜会を追い詰めていった。石野の推薦で、銀次も加わることになった。殺しなら一人でやった方がいい、という銀次をなんとか説き伏せて、チームに入れた。
双竜会は全面降伏した。
あまりに狂暴なので、まわりは、銀次を持て余すようになった。
それじゃあ、九州に帰ってもらおうということになる。石野は、火事場にダイナマイトを投げ込むようなもんだぞ、と懸念を口にするが。
九州に帰ると、大阪から来たスナイパーということで、誰も手出しができなかった。なので、好き放題に振舞うようになった。
それじゃあ、銀次を消すしかないな、ということになる。
もう九州は飽きた、100万もらったら、明日、出発や、と言っていたら、殺し屋に急襲され、あえなく射殺された。
そのあと、兵頭組は、大挙、九州に集結。九州を抑えにかかったが、あえなく、全員、警察に捕まった。
えっ、という感じでもないが、しょぼん、という感じで終わってしまう。実録ものなので、そういう終わり方なのだろうけど。