せびたん

BLOOD THE LAST VAMPIREのせびたんのレビュー・感想・評価

BLOOD THE LAST VAMPIRE(2000年製作の映画)
5.0
ジャケ写に独特なオタク感があるような気がして敬遠してたんだけど、見てよかった。セーラー服の少女に刀がこれほど似合うとは。キャラの立ち方すげぇ。

序盤から刀に関する伏線が張ってあって、その後に刀の物語というか刀を主題にした流れがあったもの楽しかったです。刀の主題と、保健室のおばさん的な人の主題と、ヴァンパイアの主題がいい感じで絡まってました。古き良きスタイルの映画かと。

舞台が横田基地やその周辺という、普段私が仕事でウロウロしてるあたりだったのも個人的にはよかった。1970年代の話ではあったけれど、なんとなく見覚えあるような街並みだった。福生の赤線通りじゃん、これ。夜になると外人しか歩いてなくて何か怖い通りだけど、知り合いの店が何軒かあるのでビビりながらたまに歩いてる場所だわ。

知り合いの店で何人かで飲んだ後、これに出てきたみたいな薄汚れた場末感がとても強い飲み屋に、ベロベロに酔っ払ってひとりでたどり着いたことがあるんだよね。2000年以降のことなので、作品の設定より30年ちょっと後のことだけど。

ああ、おれ、ボラれるかもなあ。今日いくら財布に入れてたっけな、全部持ってかれちゃうのかなあ。なんてことを考えながら飲んでたけど、普通の(というかむしろ良心的な)料金だったので、ここってもしかしてすごくいい店だったのかも?なんて錯覚にとらわれながら外に出た。その時に目にした、街のネオンを反射させた低い夜の雲をよく覚えてるんだよなぁ。酔ってたので、どこにあったどんな外観の店かも覚えてないけど、あの雲だけホントによく覚えてる。人の記憶って不思議だ。
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