KITAYUMASSACRE

スピードのKITAYUMASSACREのレビュー・感想・評価

スピード(1994年製作の映画)
4.5
最もよくできたハリウッド超大作の1つ。やはり映画というものは能動的にストップすることができないメディアであり、その特性に従って作られた映画は面白い。
本作はエレベーター、バス、電車という乗り物が制御不能に陥るスペクタクルを見せ場としており、人間の意思を超えて勝手に暴走する巨大な装置をなんとか操ろうと奮闘するところにアクションが生まれる。
また本作がよくできているのは脚本のおかげだろう。ヤン・デ・ボンとグレアムヨストというあまりぱっとしない監督脚本コンビだが、実のところ本作の脚本は「アベンジャーズ」でお馴染みのジョス・ウェドンが大いに関わっている。ウィキペディアによるとセリフのほとんどはジョス・ウェドンが書いたらしい。まさにジョス・ウェドンの交通整理力が遺憾なく発揮された作品だ。
主演俳優もキアヌ・リーヴスとサンドラブロックと非常に魅力的で、シンプルなコンセプトといくつものラッキーが重なって生まれた傑作といえよう。
ただ今見ると主演の人種配分が非常に偏っているなぁと思ってしまう。特に本作はバスの乗客に様々な人種がいるのに対して主演クラスの役にはほとんど白人しかいない。ただこれは嘆かわしい事というよりは、現在の視点が時代に合わせてちゃんと変化したのだとも言える。
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