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死海殺人事件の一人旅のレビュー・感想・評価

死海殺人事件(1988年製作の映画)
3.0
マイケル・ウィナー監督作。

イギリスが生んだミステリーの女王:アガサ・クリスティによる1938年発表の推理小説「死との約束」の映画化で、本作は『ナイル殺人事件』(1978)、『地中海殺人事件』(1982)に続くピーター・ユスティノフがポアロを演じるシリーズの第3作となっています。

中東イスラエルでアメリカ人の富豪の未亡人が毒殺された事件の真相解明に、たまたま現場に居合わせたベルギー出身の私立探偵:エルキュール・ポアロが挑むという王道の殺人推理ミステリーで、未亡人を憎んでいた多数の親族や弁護士、新米医師、英国議員夫人らの動機やアリバイを持ち前の観察眼&推理力で調査していきながら、やがて一つの結論に達したポアロが容疑者全員を参集するお約束の真相解明クライマックスへと突入していきます。

前2作と比べると謎解き自体のパンチ力が弱く、真犯人の殺人動機も後付け感を否めない作劇ではありますが、中東のエキゾチックな情景&文化の中に展開される群像ミステリーとして及第点の出来となっています。主演のピーター・ユスティノフは3回目のポアロ役とあって板に付いた演技を見せていますし、往年の名女優ローレン・バコールとキャリー・フィッシャーが容疑者の一人を演じています。
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