Inagaquilala

東京戦争戦後秘話 映画で遺書を残して死んだ男の物語のInagaquilalaのレビュー・感想・評価

3.6
麻布高校在学中の1968年、「おかしさに彩られた悲しみのバラード」で第1回フィルムアートフェスティバル東京のグランプリとATG賞をW受賞して「天才」と騒がれた原正孝(原将人)が、佐々木守とともに脚本を手がけた大島渚の監督作品。「映画で遺書を残して死んだ男の物語」というサブタイトルも付けられており、映画を撮る若者たちの姿が描かれている。登場人物たちが社会における映画の有効性について議論を交わす対話劇が主だが、ミステリタッチの展開も設定されており、当時の時代の空気が1人の男の死をめぐって捉えられたている。何度目かの観賞だが、むしろいま観ても刺激を受ける部分が多く、この時代が生んだ問題作のひとつかもしれない。脚本とともに、原正孝は予告編も演出している。
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