福福吉吉

シークレットの福福吉吉のレビュー・感想・評価

シークレット(2009年製作の映画)
3.5
ヤクザのチョ・ドンチョルが殺される事件が発生し、キム・ソンヨル刑事が現場に到着して調査したところ、現場に妻のジヨンがいた形跡が残っていて驚きを隠せない。ソンヨルは証拠品などを消し去って、ジヨンに疑いがかかることを防ごうとする。一方、ドンチョルの兄貴分でマフィアのボスであるジャッカルはドンチョルの復讐のため、犯人を捜していた。

警察組織とマフィアが探す殺人事件の犯人が自分の妻かもしれない刑事が妻をかばい、証拠を消そうと奔走し、泥沼に落ちていくサスペンス作品です。

本作のストーリーのテンポは良く、緊迫感のある展開と先の読めない意外性のあるストーリーで構成されています。しかし、登場人物が多くて把握しきれない部分もあって、序盤は苦労しました。

キム・ソンヨル(チャ・スンウォン)は刑事としては優秀であるものの、夫としては過去の出来事をきっかけに妻に負い目を感じて疎遠になり、浮気している不適合者でもあります。それが故に、ジヨンが殺人現場にいた形跡があっても本人に聞かず、自分1人で形跡を消そうと躍起になっていて、空回りしている感じがして面白かったです。
妻のジヨン(ソン・ユナ)のソンヨルに対する心情が明らかになるのは終盤ですが、ジヨンがそう思うのも無理はないかなと私は感じました。過去の出来事が重すぎて議論の余地無かったです。ジヨンはなぜ離婚しなかったのかと感じました。

ソンヨルは警察組織の中で証拠隠匿に動く中、マフィアのジャッカル(リュ・スンリョン)が少しずつ犯人を暴いていくのですが、ジャッカルの目的が別のところにあるところが悪人らしくて良かったです。また、ソンヨルに対してこの事件の真相を知る謎の人物から脅迫される展開も目が離せないスリリングなかけ引きが面白かったです。

人間関係の醜いところを上手く描いていて、また、先を読ませない意外性のあるストーリーも良かったと思います。
なかなか良かったと思います。

鑑賞日:2023年4月3日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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