66点
前作『羊たちの沈黙』に引き続きレクター博士を演じたアンソニー・ホプキンスの怪演が素晴らしく、『羊たちの沈黙』であまり描かれなかったレクター博士の恐ろしさを全編通してよく見せられる。
残酷描写もどこか芸術的に感じられ、レクター博士が芸術が好きであるため、これも芸術だと思っているのかなあと感じられる。
『羊たちの沈黙』の続きを純粋に知りたい方、アンソニー・ホプキンスの怪演を再び観たいという方などには観て損はない一作となっている。
ここから下は原作を読んでから鑑賞した私にとって惜しい点をネタバレありで紹介する。
今作は原作で肝心なところが多くカットされていたり、原作を読んでいないと意味不明なシーンが多いところが残念だ。
特に、レクター博士が病院に侵入するシーンがあまりにも短すぎて何をしているのか分からないし、そもそもなぜ病院に侵入しているのかも分からない。
そしてとにかく終盤が駆け足すぎる。
豚たちの恐怖、レクター博士の冷静さは伝わらず、盛り上がりがすごく欠けていた。
それ故に原作と異なる結末になったのかもしれないが...。
私的には素直に原作の方が良くできていると思う。