dieBananaSuki

RIKI-OH/力王のdieBananaSukiのネタバレレビュー・内容・結末

RIKI-OH/力王(1991年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

良かったよ。
決して面白い映画ってわけではないのだけど、身も蓋もない圧倒的なパワーで敵を粉砕していくスプラッターが楽しい。カンフー映画にカテゴライズされると思うんだけど、技巧とかを力でねじ伏せているから基本ワンパンで相手を屠れてしまう。だから主人公が初めに痛めつけられてそっから殴ってスプラッターする展開がずっと続く。なので展開が単調になってくるし、演出で盛り上げられていないのでどんどん退屈になってくるんだけど、退屈になってきたらまたスプラッターで盛り返してなんか楽しめる。
言ってしまえばスプラッター以外は見どころがないと言える。キャラクターはものすごく個性的(気功で巨大化する所長とか主任とかはじめの方に出てきた暴食デブとか印象的。特に暴食デブは登場シーンで監禁されながらよだれを垂らしているという期待たっぷりの良い演出がされている。まあ主人公に瞬殺されるんだけどね)だけど活かしきれていないし、野暮だけど脚本の出来は良くないから。
脚本の出来が良くなくても面白い映画はたくさんある。妖刀斬首剣とか。それらの映画にあるのは演出の良さで、インパクトと盛り上がりがあるということ。本作はそれが欠けている。インパクトはあるけどその大部分はスプラッターに依存していて、依存度が強いが故に多用して目新しさが無くなってくる。まあ私はボンクラなのでスプラッターである程度満足はできるんだけど、どうしても演出不足を不満に思ってしまうね。