てつこてつ

アバンチュールはパリでのてつこてつのレビュー・感想・評価

アバンチュールはパリで(2007年製作の映画)
3.2
韓国映画に本格的にハマり出したのが2014年。
実はこの作品は、それよりもずっと前にWOWOWで見た記念すべきホン・サンス初体験映画。その時の正直な感想は、「貴重な140分を返してくれ・・」だった。

あれから10年以上の歳月が経ち、ホン・サンス監督の作風も徐々にツボに入り始め再鑑賞。ほぼ全編パリロケという事で画ヂカラが強い。でもって、この作品の主人公は、珍しくも映画監督ではなく画家。さらには、他のどの監督作品の主人公よりもえげつなく女グセが悪い。良く言えば自分の欲望に正直。

演じたキム・ヨンホも他の作品での印象があまり無いが、ホン・サンス監督作品の主役にしては、珍しく野性味あふれるギラギラとした中年男性のやらしさを体現したような役者さんで、他の作品でキャスティングスルとするならば刑事役とかがお似合い。絶妙にダサいファッションなんだけど、若い女性にモテるのも納得の独特の色気があるな。

にしても、この主人公のやることなすこと言うこと全てが、妻帯者とは思えぬほど性的道徳観の欠如が甚だしい。終盤の妻の台詞にもある通り、SEX依存症とは、まさにこういうタイプではないか?若い女性の足の指を舐める妄想、コンドームを付けずに性行為をする等々・・

ホン・サンス耐性が、自分の中である程度出来ていたからこの点数。女性が見たらどのような評価が下されるのかが気になる。

ヒロイン役の新木優子を彷彿とさせる透明感ある女優さんが魅力的。

北朝鮮からの留学生役で若き日のイ・ソンギュンが出演してたのには驚き。
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