ウディアレンの過去作を観たのは初めてかもしれない。
しょうもない恋愛している登場人物しか出てこない、こんな恋愛映画があって良いのだろうか。
しかし唯一、恋愛物の中でも私が楽しんで観られるのがウディ・アレン。
彼の作品はコメディに近いから。
過去にしがみついてばかりな大人たちは結局のところいつまで経っても本当の愛を知ることはできない。
唯一何も知らない純粋な17歳のトレイシーが
最後に放った言葉は大人たちには響かないと思う。
17歳を恋人にする男は二度の離婚から女を信じることができない。
10年以上連れそう妻を愛しながら不倫する男も、愛人に対する自分の気持ちを信じきることができない。
不倫する男から離れられない女も何度も男で失敗して男を信じることができない。
数々の恋愛を知ることで、大人たちは皆信じることを臆病に思う。
そしてやっぱり詩的なセリフにはセンスを感じるウディアレン監督、御年88歳
愛を知らない大人にはなりたく無いと思った。