余韻
夢現のトランス要素や頽廃的な都市のイメージなど塚本映画ならではの魅力と、「愛」というテーマが両立した叙情的な作品だった。
二元論
事故で記憶や感情機能を喪失した虚ろな雰囲気の医者の卵が、解剖実習で変わり果てた元カノと再会する話。
記憶と現実、妄想と肉体の間で揺れ動き続ける。
いつしか彼にとって存在する現実は2つとなり…
解剖実習
やたらとリアル。実習着が黄ばんでいくとともに、匂いが画面越しに伝わってきた。監督は本作品のために現場見学や徹底した取材を行ったらしい。
感動を前面に押し出さない不穏な映画だったからこそ、エピローグには来るものがあった。