ちろる

書を捨てよ町へ出ようのちろるのレビュー・感想・評価

書を捨てよ町へ出よう(1971年製作の映画)
3.7
アバンギャルドという意味では「田園に死す」の衝撃は超えず、ただ、役者の熱量はこっちの方が半端ない!
何もかもが規格外でパンキッシュ。
青臭さやみっともなさもそのままなんだか楽しむことが出来ました。

コカコーラの中のとかげ
コカコーラの中のとかげ!
お前にはここから出てくる勇気なんてないだろ?そうだろ?日本!!
たった28日の家族
だった28日の人力飛行機
だった28日の愛と希望
さよなら、さよならスクリーンな作品。
映画作品撮りながらも映画見てる人も映画自体もディスっちゃうような叫び、これをスクリーンで観た人たちはどんな気持ちで劇場を後にした?
主役である佐々木英明さんはまるで寺山修司さんのようで、彼が「私」演じた事にこの作品こ価値がある。
70年代の今とは全く違う空気を漂わせる、新宿の裏通りにあるあの猥雑な雰囲気は、まるで異空間。
本当は見てはいけない過激なものたちを躊躇なく画面に押し出して、美輪明宏さんが登場する頃には麻痺してたよ・・・嗚呼
マニアックすぎ。
正直映像美というよりは、何とかパワフルさで押し出したようか作品だけど、この時代にしか撮れないエキセントリックカルチャーの文化史としても貴重な作品なのだろうな。
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