nt708

銀座化粧のnt708のネタバレレビュー・内容・結末

銀座化粧(1951年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

勤め先のバーが抱える経営問題。お雪とはるおの親子の問題。お雪自身の恋愛の問題。葛藤の矛先をうまくスライドさせながら、物語を展開させるところにシナリオの上手さを感じた。

それに加えて成瀬の演出。それぞれがそれぞれの葛藤を抱えながら生きていく。戦後復興の象徴とも言える銀座の賑やかさの裏で、「空には見えない星」のように生きる人々を力強く描き切った、いかにも成瀬らしい良作である。やはり私も彼のような映画を作りたい。観るたびにそう思う。
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