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シリアナのGINのレビュー・感想・評価

シリアナ(2005年製作の映画)
3.3
マット・デイモンとジョージ・クルーニー、ジェフリー・ライト主演の石油利権をめぐる地球規模の陰謀を暴く社会派サスペンス!

2005年制作。
中東で活動するCIA工作員のボブは、息子の大学進学を機に引退を決意するが、そんな矢先に、テロ組織に資金援助しているアラブ某国の王位第一継承者の拉致・暗殺の任務を言い渡される。
一方、ワシントンの大手事務所で働く野心家の弁護士ベネットは、アメリカの巨大石油企業が絡む大型合併を調査中に汚職を発見。
迷った末、ベネットは合併成功のため司法省との裏取引を画策する。
また、ジュネーブの商社に勤める新進気鋭のアナリスト、ブライアンは、反米派の王子ナシールの経済アドバイザーとなり、大国に頼らない自国での採掘を目指す提案をする―。

物語は淡々と進行していき、正直、そんなに面白いとは言えない。
でも、石油利権の裏側を垣間見た気がする。
話の登場人物たちは、CIA工作員、アラブの王族、アメリカ司法省、エネルギー商社のアナリスト、イスラム過激派テロリストなど。
一見バラバラに見える登場人物たちのストーリーが、複雑に絡んでいき、真相が暴かれていく。
終盤の展開もあまり面白いとは言えないし、正解のない、終わりの見えないものを観ているようで複雑な気持ちになる。
仕事の見つからないパキスタンの真面目な青年がイスラム原理主義に傾倒していく過程を見るのはやるせなかった 。

大量の石油は多額の金を生み出す。
世界の石油を支配するアメリカの欲望。
国際的なオイルブローカーの陰謀と腐敗の実態など、普通に生きていたら知らないであろう 石油利権構造が解き明かされていく。
様々な利権に絡んでいるアメリカだからこそ成立した作品なのだろう。
醜悪な世界だ。
せめてもの救いは、この話が事実に基づいた話じゃなかったってことくらい。
でも勉強にはなったかな。

主演のマット・デイモンとジョージ・クルーニー、2人とも地味な演技に徹してました。
あまりパッとしなかったなぁ。

個人的にはお薦めじゃないけど、興味のある方は是非😊
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