最高の子供向け映画。
何が子供向けかと言えば、ストーリーやドラマの展開。
よく言えば王道。
主人公は世界の真実に気付き、苦難を乗り越えて、己が才能に目覚めて、世界を救う。
悪く言えばキャラクターの成長は見られない。皆与えられた役割を素直にこなしすぎ。
トリニティー、有名なおばちゃんに「あんた、あの人(この時点で情報無しの人物)のこと、好きなんちゃう?」って言われただけで好きになる素直っぷり。
そのあたりのストーリーの組み方は神話レベルの強引さ。
そして何が最高かと言えば、映像。
デジタルで作り込まれた画面、やりたいアクションをゴリゴリにやり抜く映像展開、ゲームの世界を思う存分拡張した直感的なカメラワーク。
冷静に考えてたらネオがエージェントの弾丸を海老反りで避けるシーンなんか、定点カメラで観たら最悪だ。
それをあんな風に万人が忘れられない映像に仕上げたのは、天才的な仕事ぶりだ。
側転しながらライフルを拾うのも、現実世界ではやらない方がいい。すぐ死ぬから。
そんなバカなアクションをあそこまでダイナミックに、お祭りみたいにワッショイしてくれたらもう神輿担ぐしかないでしょ?
小学生の頃観て激ハマり、毎日ヨダレたらして観て、いつの日か観なくなって、30過ぎて久々に観て感動した。
やりたいことやり放題の映画はやっぱフィジカルに感動する。気持ちがいい。
あと世界は感覚による再構成物に過ぎないって認識は今やただの常識だから「え、その当時はちがったの?」って、逆に新鮮だった。