広島カップ

英雄の条件の広島カップのレビュー・感想・評価

英雄の条件(2000年製作の映画)
3.0
イエメンにあるアメリカ大使館前にテロリストに先導された市民が集結しアメリカに対する抗議活動になり、テロリストの狙い通りにドサクサに紛れた大使館に向けての発砲騒ぎになります。
銃弾から大使らを守護する為、集まった市民に対し銃口を向け女性子供を含む多数の死傷者を出した米軍の大佐(サミュエル・L・ジャクソン)。彼の行動が正しかったのかどうかを軍法会議で争そう話。

大佐とはベトナム戦争での戦友であり今は二流弁護士をしている男(トミー・リー・ジョーンズ)が大佐の弁護をすることになり軍法会議の行方と共に二人の男の友情がヒューマンな見所になっています。

フリードキンの初期の頃のパワフルな作品『フレンチ・コネクション』(1971)『エクソシス』(1973)で彼のファンになった観客にはどうもこのヒューマンな部分はこそばゆい。
フリードキンが男同士の繋がりを描く時にはフレンチ...にしても『恐怖の報酬』(1977)にしてもどちらかというとアームレスリングをしながら繋がるような感じがあって、本作のような関係はなんだかナヨナヨしている感じを受けてしまいます。
「しっかりしろよ!ウィリアム」といいたくもなってしまう気持ちがある反面、両男優の好演のおかげで気持ち良く観ることができました。

でも「あの頃の切れ味をもう一度頼むよウィリアム」と思っている人も私を含めて多いはずです。
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