りょうた

デッドゾーンのりょうたのレビュー・感想・評価

デッドゾーン(1983年製作の映画)
4.2
交通事故に遭い昏睡状態に陥ったジョニー。5年後目覚めると、人の手に触れることで過去や未来を透視できる特殊能力が備わっていた。その能力を使って連続殺人事件を解決し、家庭教師をしていた少年の事故を未然に防ぐ。上院議員候補のスティルソンと握手をした時に、将来大統領になり核ミサイルのボタンを押す未来を見てしまったジョニーは決死の行動に出る。
キングの映画化は非ホラーが総じて出来がいい。これもその一つ。ホラーの作品もどれも嫌いじゃないけど、小説が面白すぎるからなぁ。期せずして予知能力を手に入れた男の苦悩はもちろん描きつつ、それより眠っていた間に愛する人を失った喪失感、その悲哀に満ちた物語。クリストファー・ウォーケン(当たり前だけど若い!)の儚げで切ない表情がとても良い。サラの行動は、それやっちゃダメでしょって感じ。まだ愛してたとしてもね。男を余計に苦しめるだけ。切ない余韻を残すラストも秀逸。
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