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ブラッド・シンプルのSSDDのレビュー・感想・評価

ブラッド・シンプル(1984年製作の映画)
4.0
◼︎概要
女は夫に愛想を尽かし逃げ出そうとしていたが、夫に探偵を付けられていた。
逃走に手を貸す従業員とそのまま不貞を致し、その場を夫に報告されてしまい…。

◼︎感想(ネタバレなし)
昔から気になっていたのでなんの前情報なしに視聴。間の取り方、登場人物の癖、会話のやり取りの少なさなどノーカントリーに既視感を覚えてたらやはり同監督の初長編作品。

初めはシンプルな内容に少し退屈したが、中盤からもつれた糸をどのように解くのか没入させられる。
複数のシーンでディヴィット・リンチのような感じを受けたり、光の使い方が絶妙で音楽のセンスも素晴らしい。

スリラーとしての完成度も良く、キャラクターの強烈さや、初めに受ける印象のギャップなど、古くても色褪せない映画でした。










◼︎感想(ネタバレあり)
・中盤から変わるキャラクター達
-弱かった妻は最後には夫への恐怖に打ち勝つ
-強かった間男は徐々に不安定になっていく
-笑い袋のようなデリカシーのない探偵は冷徹な殺人者に

途中から変化するキャラクター性はなかなか没入感があり、特に最後に笑う探偵の黄色の笑い袋のような不気味さはノーカントリーの殺し屋に通じるものを感じた。

どこにいても居場所を把握され、殺与奪を選ぶ側に常に回る恐ろしさはなかなかだった。

・光と闇
冒頭シーンの雨の中正面からくる車の光だけだ始まるシーン。
暗闇に佇む死んだ夫。銃痕から漏れ出す光など光を使った魅せかたが素晴らしい。
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