公開時は全然興味がなかったこの映画。しかし、最近気付いたことがありまして。それは「ロードムービーって面白い」。気付くの遅っっ!
しかし、全く興味がなかったからこそどんな話かも全く知らずに鑑賞できました。
ちょっと前に見たあの映画に似てる。この世の中に何万と映画があるのに、しかもこの映画が公開されて何十年と経つのに、その映画と本作とをこんな近いタイミングで見るなんて。その不思議な「縁」と言ったらいいのでしょうか、そんなこともあり印象的な映画となりました。
その似ている映画は、そちらのネタバレになり得るのでタイトルは伏せておきます。
以下ネタバレあり。未鑑賞の方はスルーしてください。
この映画は二人の女性が旅に出て徐々に自分らしさを取り戻す物語。取り戻す、というのはつまりは元々は失っていたということ。社会の見えざるルールや夫からの抑圧、そんなものに「女性とはこういうもの」を押し付けられて自分らしさを失っていたということ。それが旅をすることで自分を抑圧していたものから徐々に解放され、自分らしさを再発見する。
とは言え、この旅は楽しいバカンスではなく、逃避行。そんな極限状態にならなければ自分らしさを取り戻せないとはなんたる皮肉。
きっとこの映画は当時の男性優位な社会、身勝手な女性らしさを押し付ける社会を批判しているのかなと感じました。「当時」とは言ったものの、今ももしかしたらそれほど変わらないかもしれませんが。
ラストは、永遠の自由を手に入れた瞬間を切り取った名シーンでした。
ですが冒頭にも書きましたが、なんせ最近見た映画にちょっと似ていまして、私にはそちらの方がインパクトが強く、こちらは若干マイルドな印象となってしまったかもしれません。
見る順番が違ったら、印象も逆転していたかもしれません。