トランスマスター

きみに読む物語のトランスマスターのレビュー・感想・評価

きみに読む物語(2004年製作の映画)
4.5
#71 涙活映画

認知症の老いた女性に物語を読み聞かせる男性が主人公
物語は1040年夏の田舎町が舞台。
製材所の労働者が町で見かけた垢ぬけたお嬢さんに一目ぼれ。
移動式遊園地で決死のナンパを決行してデートの約束をゲット。
それでも彼女の両親は娘の将来を案じて猛反対。それでも喧嘩しながらも即仲直りするカップルになり相思相愛になるが彼女のNYの大学進学直前に喧嘩別れしてしまう。彼女へのラブレターを毎日365通も書いても返事もなく戦争の為に志願兵になる。
帰還後も彼女がいつ戻っても所在がわかるように夢の実現を形にして待つ男の物語です。

◆良い点/注目ポイント
・ライアン・ゴズリングはなぜか感情移入してしまい応援したくなってしまう。またジェームズ・マースデンは今までのミュータント映画の役柄のイメージと南部の町で黒人労働者を搾取して繁栄する綿花企業の御曹司という設定もありヴィランとしてハマり役です。
・アリーのお母さんの行動は結構泣けました。以下3点注目です。
①人生の先輩として娘を連れて採掘場へ行った時。
②トランクから出した物を渡したとき。
③「正しい選択を」

◆改善点
・本を閉じた所で幕を閉じた方が良かったような気がします。看護師がコーヒーを取りに行った以降の展開は少し蛇足な印象です。
・「愛は枯れた」という廃人になった主人公を献身的に支えてきた今カノが本当に可哀想でした。
・ハリウッド映画はセクシーなシーンに誘導する時にベッド周りをすぐキャンドルで装飾しますが引火が気になります。

◆総括
・ライアン・ゴズリング演じる主人公の元カノ役が他の男と一緒に居るところを見つめる目は見ていて本当に辛いです。
ヒロイン役のレイチェル・マクアダムスの『アバウト・タイム 愛おしい時間について』は有名なタイムリープ作品ですが、同様のテーマで『きみがぼくを見つけた日』も隠れた名作なので是非チェックしてみてください。

-2020年 71本目-