たか

Gate: A True Storyのたかのレビュー・感想・評価

Gate: A True Story(2008年製作の映画)
4.0
 1945年7月16日、アメリカ・トリニティでの核実験で、核兵器の輪が開いた。それを閉じるために、禅宗などの僧達がアメリカを行脚して、2005年7月16日、トリニティで開いた輪を閉じる。
 この行脚は、核を落としたアメリカに対する抗議ではない。ただ開いた核の輪が、因縁によって再燃させないため、輪を閉じると言う“縁”によって、防ごうとしている。そんな風に、私は解釈した。
 仏教に戦争と言う概念はない。ダライ・ラマもそうだが、復讐は復讐を呼ぶと良く言っている。まさに縁起だ。人を恨まず、人へ情けをかけて、慈悲の心を持つ。それをもっと心に落とし込みたいものだ。
 そして、トリニティでの核実験で、近隣の住人が被爆していた事実を、今更ながら初めて知った。私自身、どこか日本だけが核兵器の犠牲になっていると言う被害妄想が強かった。アメリカと言う国を一括りに見てしまう危険性を、改めて感じた。
 最後に思った。戦争を伝える事は、戦争を防ぐ手段でもあるが、戦争を招く危険もはらむ(引き寄せの法則)。逆に、戦争を意識を傾けない事により、戦争を遠のかせる方法もあると思う。
 もちろん、戦争の酷さを知らないが故に、安易に戦争を起こす危険性もある。これには正解はないし、人によって受け止め方は異なるが、最近は、戦争を意識しない方が良いのでは?と思っている。
 彼らの努力により、核兵器の輪は閉じられた。私の見解であるが、これでもう核兵器が火を噴く事はなくなったと、全ての人が信じる事により、本当に閉じた事になると思う。
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