パン

アレックスのパンのレビュー・感想・評価

アレックス(2002年製作の映画)
4.7
終わりから始まり向かって進む物語。
なので最初はエンディングから始まる。

1周目じゃわからなかったけどよく見るとあのクラブ内での撲殺シーンの直後にあれだけ探してたテニアが殺害現場のすぐ後ろにいてニヤニヤ笑ってるんだよね…
こういう細かいところがギャスパーノエ監督のいやらしいというか天才だなって思うとこ。

不穏な効果音と悪夢のような赤色(クラブの照明や行為現場の地下通路の壁)がこれでもかというくらい強調されていて印象に残った。
まさにこの映画にピッタシの色だ。

この映画を鑑賞してから人の運命は最初から決まっているように思えた。
どんな悲劇も長い目で見るとまた違った感想になるんだな。
最後の「時は全てを破壊する」という文言はある意味救いの言葉だと思う。何か一つの出来事に苦しんでる人にこそ是非この映画を観て欲しい。
パン

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