フラメンコ好きには刺さる作品。ヒターノによる、これぞ本物のフラメンコ！に出会えます。
ロマ（ジプシー）をルーツに持つトニー・ガトリフ監督によるアンダルシア地方を舞台にしたロマのファミリア同士の復讐劇。
主人公カコの兄はアラバカ家の総領を殺し逃走。兄の代わりに弟のカコが一家を支え、アラバカ家の復讐のため命を狙われる兄の息子ディエゴを守る。
マフィア同士の闘争をロマの家族バージョンにしたような話。ヒターノのファミリアたちの血は濃くて、絆も愛情も深いから起こる悲劇。
物語にはそんなに重きを置かず、ヒターノたちの本物の歌と踊りを楽しむ作品でもあると思う。
フラメンコ以外に、くるくる旋回して踊るスーフィ音楽も出てきます。なぜか「ラブユー東京」を唄うシーンもあった。
主役はフラメンコ界のトップダンサー、アントニオ・カナーレス。彼は全然踊らなくて普通にお芝居をしていてビックリ！カナーレスは踊らないのに、障害のあるディエゴが何度か踊るのが粋だし、愛のあるシーンだと思った。
レストランでも、道路でも、ヒターノたちはどこでも誰かがパルマ(手拍子）を打ち始めると、歌と踊りが始まる。それがたまらなくカッコいい💕✨
本物のヒターノたちの顔を見てるだけで、奥深さをかんじてしまう。クストリッツァの作品にも本物のジプシーが出るけど、顔立ちが普通の役者とはぜんぜん違い、味がある。生きてきた道のりが違うからかな。
ラストシーンで雨の音、エンジン音、機械の音がだんだんフラメンコのコンパス（リズム）に聞こえるのがカッコよかった！
📌MEMO ゴージャスな出演者！
トマティート、ラ・パケーラ・デ・ヘレス、ラ・カイータ
