qqfowl

妻よ薔薇のやうにのqqfowlのレビュー・感想・評価

妻よ薔薇のやうに(1935年製作の映画)
3.0
都内でOLをしている主人公・君子は、歌人の母と2人暮らし。父は何年も前に愛人を作って出奔してしまった。それでも生活費はずっと送ってくれているので、君子と母は父の帰りを信じ待ち続けていたが、君子が結婚することになり、どうしても父に一度帰ってもらう必要が出てきて、君子は父を迎えにいくことになった。…


成瀬巳喜男監督が好きなので見てみた。1930年代半ばの作品にインスピレーションという英語が普通に出てきてびっくりした。町にAmerican Bakeryという看板があったり、数年後アメリカと戦争になるなんて信じられない感じ。あと人物が透けてる映像、つい昨日アメリカの1930代の映画で見て驚いたんだけど、この作品にもあった!


ストーリーはめっちゃモヤモヤした。

~ネタバレ~

君子は父を迎えにいって愛人と対面。愛人だけじゃなく、子供も2人いた。愛人のお雪さんは、他人の夫を奪ってる以外は万事わきまえた人で、東京に送金していたのも彼女だった。君子はいったん父を連れて東京に戻るが、母には勝ち目がないと悟り、父を再び愛人のもとに送り出すのだった…


娘が母に引導を渡して終わるというのが憂鬱極まりない。確かに君子の両親はお互い合わなかった。それは事実なんだけど。そこから君子の母にもやり直すチャンスがあればよかったのに。夫に捨てられ続け、愛人に負け続ける残りの人生なの?つらすぎる…泣
qqfowl

qqfowl